みりんは製造工程で焼酎を加えるため、アルコール度数が14%あります。では、日本酒と同じなのかというと、大きな違いがあります。みりんの製造には日本酒が出来上がるまでに行われる、酵母によるアルコール発酵の過程がありません。日本酒製造においては麹菌の酵素がでんぷんを糖に変化させた後、糖を餌とする(分解する)微生物乳酸菌や酵母が活動し、乳酸発酵やアルコール発酵がおきます。
一方、みりんは蒸した米(米・もち米)と、米麴、焼酎を同時に加えて仕込むため、高濃度のアルコールの中で微生物は活動できません。日本酒のように、糖が微生物によって発酵される工程がないため、糖分が残り、甘くなります。
また、みりんの糖化糖化熟成期間は日本酒の仕込みの期間に比べて長いのが特徴です。40日~60日程かけて行うのが一般的ですが、長いものでは、1年さらには10年以上と長期熟成したものもあります。
みりん醪の中で、麹菌の酵素が働き、糖類やアミノ酸が生成するのをゆっくりと待ちます。